正直に言います。
リーマンショックの直前の僕は、
わりと本気で「できる投資家」だと思っていました。
心の中では、こんな感じです。
「大丈夫。
俺、ちゃんと分散してるし」
複数の銘柄を持って、
業種もそれなりにバラけていて、
証券会社にも勤めていて、
知識も……まあ、ある“つもり”だった。
今思えば、
この「つもり」が一番危ない。
マーケットが崩れた瞬間、
僕のポートフォリオはどうなったか。
――全部が一緒に沈んだ。
画面いっぱいに並ぶ、
芸術点がつきそうなほど美しい真っ赤な数字。
頭では分かっているんです。
- 「今は売るな」
- 「ここは耐える場面だ」
でも、
心が先に折れた。
マウスを持つ手が震えて、
意味もなくニュースを更新して、
気づいたら一番ダメなタイミングで売っていました。
その時、ようやく気づいたんです。
これは、
投資が下手だったわけじゃない。
根性が足りなかったわけでもない。
構造が、最初から脆かったんだと。
この記事で約束すること
- 一発逆転の儲け話はしない
- 再現性のない成功談もしない
- 「自己責任」で突き放したりもしない
- もう二度と同じ場所で転ばないための考え方だけは置いていく
投資は、
カッコよく勝つゲームじゃありません。
ダサくても、生き残った人が勝つゲームです。
リーマンショックで僕が失敗した本当の理由

銘柄は分散していた。でも「資産」は分散していなかった
今だから言えますが、
当時の僕のポートフォリオは、
ほぼ株式オンリーでした。
しかも本人は、なぜか安心していた。
- 国内株
- 海外株
- 成長株
- 割安株
「ほら、こんなに種類がある」
「これはもう立派な分散投資だろ」
……と、思い込んでいたわけです。
今なら分かります。
それは分散でもなんでもなく、
同じ嵐に弱い船を、
サイズ違いで何隻も浮かべていただけでした。
マーケット全体が崩れれば、
どれも仲良く、等しく沈みます。
勝てなかった理由は、下手だったからじゃない。
逃げ道がなかったからだ。
一番の問題は「心が耐えられなかったこと」
投資の失敗って、
実は“数字”より“感情”で決まります。
当時の僕の頭の中は、
だいたいこんな感じでした。
- 下がる
- 「やばいかも」と不安になる
- とりあえず情報を漁る
- 悪いニュースばかり目に入る
- さらに怖くなる
- 一番ダメなタイミングで売る
この流れ、
心当たりがある人も多いはずです。
あとから冷静に振り返って思いました。
値動きに耐えられる設計じゃなかった。
だから、心も先に折れた。
これが、僕の最大の反省点でした。
オルタナティブ投資とは?超わかりやすく説明する

「オルタナティブ投資」──
この言葉、正直ちょっと胡散臭く聞こえませんか?
なんというか、
「よく分からないけど、できる人がやってそう」な響き。
安心してください。
今日はカタカナの呪文は使いません。
ざっくり言うと、オルタナティブ投資とは?
株と債券“以外”の投資。
本当に、それだけです。
「え、それだけ?」と思ったなら、
理解はもう半分終わっています。
感覚的に言うなら、こう考えてください
投資を車の運転に例えてみましょう。
- 株式:アクセル
└ うまくいけば速い。でも踏みすぎると危ない - 債券:ブレーキ
└ 安定する。でも進みは遅い - オルタナティブ投資:ガードレール
└ 事故らないための保険
ガードレールって、
ぶつかる前提で作られているんですよね。
「事故を起こすつもりはない」
「自分は大丈夫」
……そう思っている人ほど、
実は必要だったりします。
なぜ世界のプロはオルタナティブ投資を使うのか?
理由は、とてもシンプルです。
全部が同時に壊れないようにするため。
プロ投資家も、
未来を完璧に予想できるわけじゃありません。
だから彼らは、
「当てに行く」より先に、
「外れても死なない形」を作ります。
具体的には、こんな感じです。
- 株が下がるときでも、比較的影響が小さいもの
- 株とは別の理由で動くもの
これを組み合わせておく。
これは、
「欲張り」でもなければ、
「裏ワザ」でもありません。
生存戦略です。
投資は、
一発逆転を狙うゲームじゃない。
退場しない人が、
最後まで参加できるゲームなんです。
なぜ“失敗した僕”がオルタナティブ投資を選んだのか

リーマンショック後、
僕は一度、投資をほぼリセットしました。
派手に負けたあとって、
「もう投資なんて二度とやるか」と思いがちなんですが、
なぜか僕は、
「今度はちゃんと生き残る形でやろう」
と思ったんです。
そこで再スタートのときに、
自分に3つのルールを課しました。
① 株と「違う動き」をすること
これはもう、
リーマンショックに殴られて学びました。
名前が違っても、
一緒に沈むなら意味がない。
相関が低いこと。
一緒に沈まないこと。
要するに、
「株がコケたときの逃げ道」を、
最初から用意しておくということです。
② 自分の言葉で説明できること
これ、めちゃくちゃ大事です。
仕組みが分からない投資って、
上がっているときは「天才」なんですが、
下がった瞬間、
一気に“ただの不安の塊”になります。
誰かに聞かれて、
「それ、何で買ってるの?」と聞かれたとき、
自分の言葉で説明できないものは、
だいたい途中で投げます。
③ 少額から試せること
ここも、昔の僕への反省込みです。
いきなり大金を入れると、
値動きが心臓に直撃します。
だから最初は、
「失敗しても笑える金額」から。
いきなり勝ちにいかない。
まずは“慣れる”。
投資は、当てるゲームじゃない。
生き残るゲームだ。
この3つの基準でふるいにかけた結果、
最後に残ったのが、
初心者でも現実的に使える
オルタナティブ投資でした。
初心者でも現実的なオルタナティブ投資おすすめ5選

前提:
これは「儲かる順ランキング」ではありません。
市場が荒れたときでも、心が壊れにくい順です。
① 不動産投資信託(REIT)
不動産投資と聞くと、
「何千万も必要でしょ?」と身構える人が多い。
でもREITは違います。
- 数万円から買える
- 家賃収入がベース
- 株と違う理由で動くことが多い
例えるなら、
不動産オーナー体験版。
ローンも管理も不要で、
「不動産っぽい安定感」だけを味わえる。
向いている人:
株だけだと不安な人/
毎月・毎年の収入を重視したい人
② コモディティ(金など)
金(ゴールド)は、
正直、派手さはありません。
でも、
世界がザワついたときに思い出される存在です。
- インフレに強い
- 通貨不安の受け皿
- 株と逆に動く場面もある
何か起きるたびに、
「やっぱ金だよな…」と呼び戻される。
「何も信じられなくなったとき」
最後に残りやすいのが、こういう資産です。
③ オルタナティブ系投資信託・ETF
最近は、
- 複数のオルタナティブ資産を
- プロがまとめて
- 1本で運用してくれる
そんな商品も増えています。
これはもう、
「考えるのが苦手な人の味方」。
- 自分で組み合わせを考えなくていい
- 少額で分散できる
- 情報も比較的わかりやすい
「分かってから始めよう」で止まる人ほど、
こういう形から入るのは全然アリです。
④ インフラファンド
地味です。
本当に、びっくりするほど地味。
でも、強い。
- 発電所
- 通信
- 物流
- 社会インフラ
生活が続く限り、完全には止まらない分野です。
値動きは派手じゃない。
でもその分、
夜にチャートを見て
眠れなくなる確率は低め。
⑤ 少額型クラウドファンディング投資
ここは、はっきり言って慎重枠。
ただし、
- 1万円〜
- 期間が決まっている
- 仕組みが比較的シンプル
という点で、
投資の感覚を掴む練習にはなります。
注意:
- 利回りだけで選ばない
- 事業内容を必ず読む
うまくやろうとしなくていい。
まずは「触ってみる」くらいで十分です。
正直に言う。オルタナティブ投資の落とし穴

ここまで読んで、
「オルタナティブ投資、なんか良さそうだな」
と思ったかもしれません。
その感覚、間違っていません。
でも、
調子に乗ると、普通にやらかします。
なのでここからは、
あらかじめ知っておいてほしい“地雷”の話です。
落とし穴①:すぐに売れないものがある
オルタナティブ投資には、
「今すぐ現金にできない」ものが普通にあります。
たとえば、
- 不動産
- 未公開系の投資
- 一部のファンド
「あ、ちょっと不安だから売ろうかな」
そう思ったときに、
売れない。
これは欠陥じゃありません。
仕様です。
だから最初から、
“しばらく触らなくていいお金”で考える必要があります。
落とし穴②:手数料が見えにくい
これ、初心者が一番やられます。
目に入りやすいのは、
「年◯%」というキラキラした数字。
でもその裏側には、
こっそりこんなものが潜んでいます。
- 管理費
- 成功報酬
- 間接コスト
気づいたら、
「あれ?思ったほど増えてない…」
初心者ほど、
利回りだけ見て飛びつきがち。
数字の裏側は、
必ず一度ひっくり返して確認してください。
落とし穴③:「分散してるつもり」病
これは、
昔の僕がかかっていた病気です。
商品名が違う。
ジャンルも違う。
なんだか分散できていそう。
でも実際は、
同じ理由で、
仲良く一緒に下がるものばかり。
それは分散じゃありません。
“同時沈没ツアー”です。
万能な投資はない。
でも、壊れにくい組み合わせはある。
オルタナティブ投資は、
魔法の杖じゃありません。
でも、
ちゃんと使えば、
人生を壊しにくくする道具にはなります。
初心者が絶対に守るべき3つのルール

ここまで読んで、
「よし、なんか分かった気がする」
そう思っているなら、危険信号です。
投資は、
“分かった気”になった瞬間が一番あぶない。
なので最後に、
最低限これだけは守ってほしいルールを置いていきます。
① 最初は資産の5〜10%まで
いきなり大きく入れない。
これはルールです。
相談ではありません。
なぜか。
金額が大きくなると、
チャートが感情に直撃します。
夜に何度もスマホを開いて、
寝る前に価格をチェックして、
朝起きてまた確認する。
それ、投資じゃなくて
メンタル削り大会です。
まずは、
負けても笑える金額で始めましょう。
② 誰かに説明できないものは買わない
「なんとなく良さそう」
「みんなやってるっぽい」
これ、
初心者が一番やりがちな理由です。
でも、
仕組みが分からない投資は、
下がった瞬間に、
一気に信じられなくなります。
誰かに聞かれて、
「それ、何で買ってるの?」
この質問に、
自分の言葉で答えられないなら、
まだ早い。
③ 儲かった話から入らない
これも、かなり危険。
ネットやSNSには、
景気のいい話が転がっています。
「◯ヶ月で倍」
「放置で不労所得」
「知ってる人だけが儲かる」
……だいたい、
入口に罠があります。
成功談は、
一番甘くて、滑りやすい入口です。
まず知るべきは、
「どうやって負けるか」。
そこを理解してからでも、
遅くありません。
投資は、
勇気のある人が勝つゲームじゃない。
調子に乗らなかった人が、
最後に残るゲームだ。
FAQ|よくある質問

ここからは、
僕が実際によく聞かれる質問をまとめました。
たぶん、
あなたも同じことを考えているはずです。
Q. オルタナティブ投資って、やっぱり危険じゃない?
A. 危険なのは、
「仕組みを知らずに、大きく入れること」です。
包丁と同じで、
置いてあるだけなら危なくない。
でも、
目をつぶって振り回したら、
そりゃ危険です。
オルタナティブ投資も同じ。
理解せずに突っ込むから、
ケガをする。
Q. NISAと一緒にやっても大丈夫?
A. 大丈夫です。
むしろ、役割が違います。
NISAは、
コツコツ育てるエンジン。
オルタナティブ投資は、
転ばないための補助輪。
同じ自転車に、
役割の違うパーツを付けているだけなので、
ケンカはしません。
Q. これって、お金持ち向けの投資じゃないの?
A. 昔は、わりと本当でした。
でも今は、
- 少額から始められる
- 初心者向けに設計された
- 情報もそれなりに開示されている
そんな形が、
普通に増えています。
つまり、
「知ってる人だけができる投資」
から、
「学べば誰でも触れる投資」に変わってきている。
大事なのは、
お金の多さじゃありません。
ちゃんと調べて、
無理をしないこと。
FAQで不安が少しでも軽くなったなら、
それだけでもこの記事を書いた意味があります。
まとめ|あの時の僕に、今の僕が伝えたいこと

もし、
リーマンショック直前の僕に、
一言だけ声をかけられるとしたら、
たぶん、こう言います。
「大丈夫。
でも、その“大丈夫”を、
ひとつの選択肢に賭けるな」
株が悪かったわけじゃない。
市場が狂っていたわけでもない。
ただ、選択肢が少なすぎた。
オルタナティブ投資は、
一発逆転の道具じゃありません。
誰かに自慢できるような、
派手な話でもない。
でも、
人生を壊さないための保険
としては、
とても真面目で、優秀な存在です。
投資は、
勇気のある人が勝つゲームじゃありません。
怖がりながらでも、
考えて、備えて、
生き残った人が勝つゲームです。
この記事が、
あなたの投資を劇的に変えなくてもいい。
ただ、
「次に荒れたとき、
少しだけ落ち着いていられる」
そんな選択肢を、
ひとつ増やせたなら、
それで十分です。
投資はギャンブルじゃない。
未来への選択肢を増やす技術だ。
注意書き(免責)
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。



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